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介護保険改正|チェックポイント10

2015年介護保険改正の要点は10個あります

AS_787981562015年介護保険改正は、2014年に策定され既に国会議決を経て通過しました。来たるべき時代背景を想定した改正内容という触れ込みですが、2025年には団塊の世代が75歳以上になり、超高齢化が加速すると想定した改正制度です。高齢・老齢者の増大時代を乗り切るため、3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上になる2025年をターゲットにしているわけです。

内容を区分するとチェックポイントは10個あります。まず大別して、「地域包括ケアシステムの構築」「費用負担の公平化」に分けられます。地域包括ケアシステムの構築には5つのサービスの充実と、2つの重点・効率化があります。費用負担の公平化には、1つの保険料軽減と2つの重点・効率化があります。「地域包括ケアシステムの構築」は在宅、サービス付き高齢者向け住宅などの介護を前提とします。

そのためサービス拡充として、①在宅医療・介護連携の推進、②認知症施策の推進、③地域ケア会議の推進、④生活支援サービスの充実・強化、⑤介護報酬の改定(後に報酬削減になりました)など5つに分類されています。

同時に重点・効率化を要求し、⑥全国一律の予定給付を市町村が取り組む地域支援事業に移行し多様化、⑦特別養護老人ホームの新規入居者を要介護3以上に限定(例外として要介護1、2でも入所可能有り)としています。

「費用負担の公平化」は⑧低所得者の保険料軽減の拡充です。重点・効率化として⑨一定以上の所得のある利用者の自己負担の引き上げ、⑩低所得者の施設利用者の食費・居住費を補填する「補足給付」の要件に資産などを追加、としています。

介護の基本形は在宅か施設入所の2種類しかありません。今度の改正ですと、施設増加より在宅型に移行推進させる狙いがよくわかります。ところが社会問題として、無届けケアハウスが急増してきた実態があります。在宅介護は独居やその他の事情により、毎日ヘルパーの世話になれないが故に施設ニーズがあることを忘れてはいけません。

改正介護保険法の問題点を探ります

AS_764719902025年時代をターゲットにした今度の改正介護保険法ですが、完全に綻びがないかどうかを検討します。法整備にはいろいろ手法があり、科学的データを基本とするなど試算し、予算配分や仕組みを構築しルール設定をします。

今度の改正法は2015年から段階的に実施されることに決まりました。厚生労働省などが公表する各種人口比率は予測として何かしら異変が起きない限り、年代別構成比率は自然増、自然減で試算されます。突発的異変が起き、人口数に変異が認められたら、制度設計は狂いを生じ、予測計算を根拠にした計画は崩壊します。

費用の自己負担割合の公平化は、一見キレイに見えますが、介護サービスの費用負担増になる所得水準者がサービス利用するかどうかです。物を売る商人と違い、人手でサービスを行う事業ですから、介護の質を低下させる原因に繋がる理由として、利用者が少なければ事業体が採算ベースを基本形にしたら持ち堪えられず、従事者が劣悪な労働環境に落とし込められます。

介護報酬の削減は、サービス低下と事業破綻を加速させる地雷を埋め込んだ形になりました。2015年から実施される改正法ですから、実態検証は法案策定時より後説になります。実態検証はまだこれからで、介護現場のリサーチを行わなければ改正法全体として、功罪どちらにも決められない認識で、一旦、思考バランスを整えておきます。

日本社会の理不尽さは、必ずどこかにしわ寄せがかかり、無理強い的一極集中型に走りだす傾向があります。国民性か民族性かの論議は別物ですが、介護事業は社会思想的事業と考えることができ、営利追求型企業論理には合致しません。少子高齢化は労働人口減少社会ですから、介護職のニーズは大きくても他業種の企業も人材確保に懸命になる時代になり、2025年の労働環境をどのように想定したか、まったく見えてきません。先んじてロボットを介護現場に導入し論議を呼んだ欧米を参考にすべきが重要です。技術の進歩は人手を奪い取る効果がありますから、極端に偏る思考論理は破綻を生じます。

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