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2015年に改正された介護保険制度はどこが新しくなったのか

制度スタート以来の大きな変更があった2015年介護保険制度改正。従来とは介護サービスの内容も利用者負担も大きく変わったといわれています。しかし、変更があまりに多岐にわたっているため、介護のプロですら対応に困っている部分もいまだにあるというのが現状です。いったいどこが新しくなったのかまとめました。

■本格的な高齢化社会到来への備えが目的

AS_85374902あと10年ほどたつと団塊世代が75歳以上の後期高齢者となることもあって、本格的な高齢化社会が到来します。その時にこれまでの保険制度のままの医療サービス、介護サービスを提供することは財政面からもほぼ不可能です。そこで、本当に必要なサービスを必要としている人の元へ重点的に届けることを目的として2015年介護保険制度がスタートしました。

たとえば、急性期を脱した人はできるだけ早く自宅介護へ移行してもらう、というのが大きな柱のひとつになっています。介護保険を利用すれば要介護度の高い人でも在宅介護できるようにしていこうというのです。認知症等のケアへと特化させていき、要介護度の低い人へのサービスは介護保険の対象から少しずつ外してくことが考えられています。

■要支援1・要支援2へのサービスが大きく変化

要介護度が低い要支援1・要支援2の人へのサービスは、今後は市町村が手がける事業として提供されることになりました。具体的には訪問看護、訪問リハビリ、通所リハビリ、短期入所系、特定施設入居者生活保護、福祉用具貸与など地域密着型系サービスのいずれかひとつでも利用があれば介護予防給付でのケアマネジメントの対象になります。しかしもし、介護予防訪問、介護予防通所介護のいずれかのみの利用ならば、市町村が提供する介護予防・日常生活支援総合事業によるサービス提供に移行することになったのです。

これまではサービスを使用した分だけ介護保険からの給付がありましたが、新しい総合事業の管轄では原則的に上限が定められています。確かに介護予防も大切なことではありますが、より困っている人に予算を費やそうという変化を見て取ることができます。

■新しい総合事業とはどのようなものなのか

AS_48294262以上のように、今後の介護のキーポイントのひとつとなることが予想される新しい総合事業ですが、平成29年4月までにはすべての市町村で実施しなければいけないように定められています。65歳以上の被保険者のすべてを対象として、介護予防の普及と啓発、介護予防活動にかかわる人材の育成と支援も行う予定にしています。

栄養改善を目的にした配食、住民ボランティアなどが行う見守りなども行う地域を中心とした取り組みが考えられています。地域全体での高齢者の予防介護を推進し、ひとりでも多く自立した生活をおくることができるようにすることを目標にしているのです。

■特養ホームへの入居は原則要介護3以上に

現在も特養ホームへの入居者は要介護度の高い人がほとんどで、要介護1・要介護2の入居者割合は平成23年の段階でほぼ1割ほどでした。しかし、少ないながらも利用者がいたことも事実なのですが、今後は要介護3以上を対象とするように改正されました。

しかし、もし入居中に症状が改善して要介護3以上から要介護1・要介護2になったというようなケースでは、そのまま入居を続けることはできます。また、要介護1・要介護2であっても、日常生活に支障をきたすほどの認知症や精神障害があったり、介護する家族がいなかったり、家族はいても深刻な虐待が疑われるような場合には入居が認められることもあります。

以上のように、地域の力を活用するなどして、できるだけ自宅介護をしていこうというのが新しい介護保険制度が掲げるテーマです。新しい方針も多数打ち立てられていますが、もちろん個々の状況をかんがみてのフレキシブルな対応も考えられているので、もし特殊なケースで困っている場合には市町村などに相談してみることをおすすめします。

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