介護の相談ステーションでは、介護の悩みから相続や税金の相談までお答えします

育児・介護休業法を活用して負担を軽減しよう

平成22年6月から施行されている新しい育児・介護休業法ですが、必ずしもすべての人が十分に活用していないというのが実態です。専業主婦のいる家庭は高度成長期においては主流をなすものでしたが、今後は共働き家庭がさらに増えていくことが予想されます。そんな時代の流れの中でリニューアルされた育児・介護休業法とはどのようなものなのでしょうか。

■育児休暇だけではなく介護休暇をとることもできる

AS_78139593育メンブームもあってか育児休暇についてはだいぶ浸透してきた昨今ですが、介護休暇の方はそこまででもないというのが現状なのではないでしょうか。じつは育児だけではなく介護を理由に休暇を申請することもできるのです。

対象となるのは配偶者、父母、子ども、配偶者の父母、同居して扶養している祖父母・兄弟姉妹・孫などです。配偶者は婚姻届を出していない事実婚でも同じ扱いになります。かなりの広い範囲にわたっていることが特徴です。

■どのような場合に常時介護を必要としていると見なされるのか

原則として、介護休暇は「2週間以上にわたる常時介護を必要としている家族がいると見なされた場合」にのみ取得できます。歩行、排泄、食事、入浴、着脱衣といった日常生活動作のうち1項目以上全面的な介助が必要、あるいは2項目以上一部介助が必要なケースを常時介護が必要な状態といいます。または、攻撃的行為、自傷行為、火の扱い、徘徊、不穏行動、不潔行動、失禁などの問題行動のうち、1項目以上が中度以上でなおかつ継続しているとみなされた場合も然りです。

そのような原則はありますが、事業主は必ずしもこの基準を遵守する必要はないことも介護休業法の中でうたわれています。なぜならばこの法律は介護によって労働者がキャリアの中断を余儀なくされることを防止することを主眼としているものであり、あくまでも介護と仕事の両立が目的だからです。

■事業主が介護休業を拒否できるケース

事業主は要件を満たしている労働者の介護休業申請を拒否することは基本的にはできません。しかし、雇用期間が1年に満たない労働者に対しては介護休業を認めないこともできるので、入社間もない労働者はいつ申請するのかよく注意する必要があります。

同様に申請日から93日以内に雇用関係が終了することが決まっている労働者、1週間の労働日数が2日以下の労働者に対しても、事業主は介護休業の申請を断る合理的な理由があるとされています。しかし、むやみに対象者を狭めることは禁じられていて、できるだけ多くの労働者が利用することができるようにと整備されています。

■介護休業はどれぐらいとることができるのか

AS_72694050では、実際にどれぐらいの期間を介護のために休むことができるのでしょうか。要介護となる家族1人に対して、ひとつの要介護状態ごとに1回、通算して93日を上限として原則として労働者が申請した分だけは取得できるように定められています。

つまり、もし何人か別の家族を介護することになったらその都度申請できて、1人あたりに対しても異なる要介護状態と見なされれば重ねて取得することも可能なのです。また、もし労働者からの希望があれば、休業期間を変更することもできます。介護は人間相手のことですし、状況も刻一刻と変化するものなのでこういったフレキシブルな対応は非常に重要です。

■本格的な少子高齢化社会到来に向けて

これから日本はますます少子高齢化がすすんでいくことは明らかです。公的サービスによる介護にも限界があり、在宅介護が促進されています。しかし、一方で少子高齢化は労働力不足を引き起こすということでもあります。介護によって労働力が損なわれることがあっても問題なのです。介護と仕事の両立は社会全体で取り組むべき課題となってきているのです。

Related posts