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利用者が増える一方の成年後見制度とは

ニュースなどで耳にする機会も多い成年後見制度ですが、特に最近、利用者が増加していると言われています。法定後見制度と任意後見制度の二種類がある成年後見制度ですが、具体的にどのようなものなのか解説していきます。

■成年後見制度の利用者推移

AS_79935707法務省管轄で2000年に設けられた成年後見制度。比較的まだ新しい制度とも言えますが、その利用者は急増しています。2010年には140,309件だけでしたが、2013年には176,564件にものぼりました。今後、本格的な高齢化社会の到来にともなってますます増加していくと予想されています。

■そもそも成年後見制度とは

成年後見制度とは、認知症や精神疾患などによって、著しく自己判断能力が難しい方々を、成年後見人を選んでサポートしていこうという制度です。本人に変わって成年後見人が財産管理、介護サービス、福祉サービスなどの手続きと手配、納税などを行うというものです。

近年の認知症患者の増加にともなって、ますます重要度を増している制度でもあります。できれば健康なうちに自分選んでおく任意後見人制度なども視野に入れておく必要があるでしょう。

■法定後見人はどのように選出されるのか

家族、民生委員、市町村職員などが家庭裁判所に後見人の選任の申し出を受けて、はじめて選出がスタートします。親族がいる場合には、7割方、親族から後見人が選出されます。身寄りがなかったり、問題のある親族しかいない場合には、司法書士や弁護士が選ばれます。

いずれにせよ、家庭裁判所によって財産管理能力、保護力、介助力などがしっかりとあり、後見人ができると判断された人物が選出されます。しかし、すでに本人が判断力を失っている場合には、不適切な親族が選出され財産を奪われてしまう可能性もゼロではありません。自分の判断力があるうちに、できれば指名しておきたいところです。

■任意後見人はどのように選出されるのか

一方の任意後見人では、判断能力がしかりとあるうちに本人によって後見人が選出されます。自由に選ばれた者とはいえ、家庭裁判所で監督人がしっかりとチェックをしているので、使い込みなどをできるはずもありません。

■後見人に報酬はあるのか

AS_80105622身内が後見人ならば報酬は発生しないことがほとんどです。しかし、司法書士や弁護士が後見人をつとめる場合はその限りではありません。管理する財産の額が1,000万円から5,000万円の場合には3~4万円、5,000万円以上ならば5~6万円の契約料が発生します。

■意外に危険な身内による成人後見人

法定であるか任意であるかにかかわらず、親族が後見人になった場合に意外と多いのが財産の使い込みです。信頼していた親族によって預貯金をゼロにされてしまうケースもあり、そうなっては満足な介護を受けることもできませんし老後はメチャクチャです。

もし、このようなトラブルを回避したい場合には、有料になってしまいますが弁護士、司法書士などに依頼するのも賢い選択です。プロフェッショナルならばどのようなトラブルが起きやすいかも熟知しています。財産管理に詳しい弁護士に相談すれば、成人後見人の他にも法律と相続にまつわるさまざまな相談をお願いすることもできます。

……いかがでしたでしょうか。超高齢化社会に向けて、ますます認知症患者が増えることが予想されています。それこそ、成人後見人制度はますますニーズが高まっていくことが予想されます。法定後見人、任意後見人ともにメリット、デメリットがあり、どちらがよりおすすめかは意見がわかれるところです。自分がどのように相続したいのか、または相続させたいのか、日頃からよく考えておくようにしましょう。また、もし後見人が必要になった場合にふさわしい人物の候補が何人かいれば十分です。

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