介護の相談ステーションでは、介護の悩みから相続や税金の相談までお答えします

中国の最新介護事情について

日本と同様に高齢化が進んでいる中国ですが、介護保険の整備が遅れているために、介護を受けられないという問題があります。なぜ、介護の整備が遅れているのでしょうか。今回は、中国の介護事情について見てみましょう。

■老人ホームは100年待ち!?中国の介護事情

AS_671419892015年11月現在、中国政府が運営する国営の老人ホームは常に満杯だそうです。人気の高い老人ホームでは「100年待ち」と言われるほど、介護が必要な人に対して、介護施設や介護スタッフの数が追いついていません。

また、中国では介護を専門職とする認識が強くありません。家族の代わりに介護をするという認識が強いからです。そのため、介護サービスを提供しているのは専門的な資格を持つ人ではなく、失業者が中心となっています。さらに、社会保険の保障がなく、給与も低いので、離職率が高いのが現状です。技術的に未熟なスタッフが、低いモチベーションで介護をしています。

さらに、介護の需要が増加しているにも関わらず、中国の老人ホームが提供する介護サービスはまだ未成熟な状況です。ほとんどの老人ホームは、日本でいう要介護度が低い高齢者しか受け入れていません。身の回りのことが自分でできないと、老人ホームに入ることさえ認められないのです。

■農村部の高齢者は介護施設を利用しない

AS_64532824厳しい中国の介護の現実が見えづらい理由として、農村部の介護施設では受け入れの余裕があるからだと考えられます。『中国養老機構発展研究報告』の資料を見る限り、中国全土の老人ホームの空床率は48%でした。なぜ、地方の老人ホームには余裕があるのでしょうか。

かつて、中国では家族に介護を頼るのが一般的な見解でした。しかし、社会構造の変化に伴い、若者が都心部で働くようになり、一人暮らしの高齢者が農村に残るという状況になったのです。

農村部では介護施設に余裕がありますが、これは、「農村で暮らすなら自宅で過ごしたい」と考えている人が多いからです。中国の高齢者は、「老後のために子供を育てる」と言われているように、介護サービスを受けるという考え方は一般的ではありません。一生を自宅で過ごしたいという人が大半です。つまり、農村に介護施設があっても高齢者が入居したがらない状況だと言えます。

社会全体の介護サービスの未成熟さと中国の高齢者の考え方が入り組み、中国の介護事情は厳しいものとなっています。これらの問題点の一部は、日本と共通しているかもしれません。世界の介護事情を見ながら、私たち日本人の介護の在り方を見つめ直してみるとよさそうです。

Related posts