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育児・介護休業法で何が新しくなったのか

平成22年に施行された育児・介護休業法ですが、具体的にはどのような法律なのでしょうか。実際に利用して助かったという人の声や利用にあたっての注意点などを紹介するとともに、育児・介護休業法について詳しく解説したいと思います。

【育休だけではなかった!】
AS_88845866子どもが1歳になるまでの間、育児休業を申請できることは結構認知されているかもしれませんが、じつは介護をしている人も休業を申請できます。要介護状態にある家族1人につき、常時介護を必要とする状態ごとに1回の介護休業が認められているのです。

子どもの場合はある程度大きくなれば自立していきますが、介護はそうはいきません。そのため「要介護者1人につき」ではなく「常時介護を必要とする状態ごとに」と定められているのは良心的といえるでしょう。

【正社員でなければ利用できない?】
派遣社員として働いているYさんも、この育児・介護休業法を利用して、同居している父親の面倒をみてきました。じつはこの制度を利用できるのは正社員にかぎりません。同じ会社に1年以上勤務していて、介護休業終了後も契約が更新され、なおかつ1年以上働く予定の非正規雇用者にも適用されるのです。

介護のために一度、離職してしまい、現在は非正規雇用者として働いている人も少なくありません。そのような人でも、どんどん活用できる制度になっているのです。

【どれぐらい休める?】
対象となる要介護家族に対して通算で93日までの介護休暇が認められています。1回目の常時要介護状態から回復したとしても、再度、常時要介護状態に陥った際には2回目の介護休暇を申請することができます。介護休暇を申請したからといって、労働者を解雇することは事業主に許されていません。

また、休暇だけではなく時間外労働の免除を請求することもできます。介護をしている労働者から申請があった場合、事業主は1カ月24時間、1年150時間以上の時間外労働をさせてはいけないことになっています。また、22時から5時までの深夜業務も免除するように定められています。

【所得はどれぐらい保障されるのか】
AS_80105615いくら介護休暇がとれるといっても、その間の収入がゼロになってしまうというのは困るという人もいるでしょう。育児・介護保険法では、労働者は休業している間、休業前賃金の40%を雇用保険から受け取ることを保障しています。ただし、雇用保険に加入していることが条件になりますので、非正規雇用者は注意が必要です。

【勤務時間短縮措置もある】
本当は介護休暇をとりたかったHさんですが雇用保険に入っていなかったこともあり、躊躇していました。休みたいのは山々ですが、収入が途絶えたら生活していくだけの貯金もありませんでした。もともと年度末は入力作業も多く休める状態ではなかったのですが、フレックスタイム制を利用して乗り切りました。近くに住む妹のパートのシフトと上手く組み合わせ、脳出血で倒れた母親を介護してきました。

事業主は介護をしている労働者に対して、勤務時間の短縮措置をとることを義務付けられています。フレックスタイム制の利用、始業時間・就業時間の繰り上げや繰り下げ、所定外労働をさせない等、定められているので、ぜひ利用をおすすめします。

……いかがでしたでしょうか。育児・介護保険法では、介護をしている労働者が休暇をとったり、勤務時間短縮措置を受けることで、介護と仕事の両立をサポートしているのです。このような法整備がされる前には、仕方なく職を手放してしまう人も少なくありませんでした。介護を終えていざ再就職しようとしても、なかなか難しいという現実があります。いずれにしても、労働者が事業主に申請しなければ利用できないので、積極的に活用していきましょう。

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